実家が弘前だったということもあり、これまで数えきれないほどフェリーを利用してきた。
コロナ過になってからは墓参りでの年一回のみだが、コロナ前だと年に数回は利用していた。
青函トンネルで新幹線という手もあるが、現地に到着してからの移動手段が難しい。
バスは路線が不明なので論外。
タクシーだとすぐに拾えるとは限らないし、何度も使うと料金が半端ない。
レンタカーは青森駅から徒歩10分ほどは歩くので、天候によっては悲惨だ。
郷土のお気にををそこそこ買うので、買って持ち帰るのは困難。
宅配と言う手もあるが、一ヵ所でまとめ買いする訳ではないし。
時間的にも金銭的にも精神的にもフェリーで自家用車が最善なのが現状。
で、本題のフェリー利用時の心得。
*床がほぼ板の間
一応カーペットは敷かれてはいるが、ほとんどクッション性の無い代物。
なので、4時間床にゴロ寝や座りは苦行に近い。
アウトドアの達人の皆様はインフレータブルマットやEVAフォームマットを用意されたい。
今回は20年近く前に買ったサーマレストのウルトラライトロングをチョイス。
厚さは2cmほどで、最近愛用の厚さ4~5cmクラスのマットに比べると底付きがあり幅も狭い。
それでも板の間に比べたら雲泥の差。
他のマットやコットに比べて仕舞い寸法は圧倒的に小さくて済む。
出撃頻度から言うと、寝心地や揺れに対する安定性からコットが一番多いかな。
*意外に室内温度が低い
冷え性ではないのに、冬でも夏でも床に寝転んでいると身体が冷え込んでくる。
船内のフロントでは毛布の貸し出しをしているようだが、有料か無料かは不明。
夏用のシュラフを掛布団にするとちょうど良いし、客室の照明が明るいので顔まで掛けて遮光。
*枕は必須
コロナ前は黒いビニールレザーの柔らかい枕が相当数用意されていたが、当然今はナシ。
なので、ザックやカバンなど枕代わりになるものや、エア枕、本物の枕など用意されたい。
*ビューシート(有料)は・・・微妙
船体の前方部分に進行方向に向いた前面ガラス張りの密室がある。
密室と言ってもかなり広いのだが、ほぼ全てが数十席の座席で埋められている。
しかもこの座席の作りが中途半端に大きくてホールド感もゆったり感も無く落ち着かない。
このご時世なので近くで咳をする人がいると気になって気になって。
ちなみに、すべての座席に毛布が置かれている。
個人的には今後使うことは無いな。
*ベッド付個室は予算に余裕があればご自由に
現行の新型船ではまだ使ったことは無いけれど、旧型船では何度か利用。
そんなにフカフカでは無かったような記憶があるが、
周囲の喧騒も皆無で本当にゆったりと手足を伸ばして熟睡できる。
*GWやお盆、年末年始は難民船
コロナ過前の超繁忙期は本当に凄かった。
丸まって横になるなんてのは大ヒンシュクで体育座りか正座しかできなかった。
今後しばらくはこんな難民船になることは無いと思うが、利用の際は要注意。
客室側面通路にチェアが設置されているけれど早い者勝ち。
折り畳みチェアを用意するのが吉か。
*今回の利用状況
行き(午前3時10分発)は12畳ほどの客室を一人で占拠。
帰り(午後2時20分発)は他の乗客1名とシェア。
【フェリー回顧】
20年くらい前は全体的に現行船に比べて船体も小さくかなり揺れた。
中には客室の床が全て傾斜していて水平なところが無い船も。
この船に乗ることが判明した時は「ついてないな~」と思ったものだ。
その後、ジェットフォイル「ユニコン」が就航も短命に終わった。
通常約4時間の航行時間が約2時間に短縮も料金が通常のフェリーよりも高額。
たしか一日二往復しかしてなく利便性にも問題が。
なので多くの客は通常のフェリーを選択したためにいつもガラガラだった。
もう一つ大きな難点が。
荒天時の航行がジェットコースター以上に恐怖だった。
高速故、大波に乗り上げると船体が飛び上がり、そのまま急降下して海に突っ込んでいくようだった。
皆、悲鳴を上げてたっけ。
中には「止めてくれ~」なんて声も聞こえてた。
この教訓を生かしたのか、二回りは大きな双胴船のジェットフォイルの「なっちゃん」が就航。
はい、とても快適でした。
しかしながら、当時の原油高で収益性の問題もありラインナップから外された。
「なっちゃんWorld」は函館港に係留されて、たまに試運転しているようだ。
「なっちゃんRera」は海外に売却された。
現行の船はどれに乗っても問題ない。
昔の船を知っているだけに豪華で揺れも少なく快適。
客室の床の硬さを覗けばね。
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